
JR常磐線新地駅には、地震当時、仙台駅発原ノ町駅行普通列車が到着していました。
地震のため運転を見合わせていた中、大津波警報が出たことを乗り合わせていた警官二名が知り、
乗客乗員40名余りを1キロほど先の新地町役場へ避難誘導しました。駅に残って家族を待つ、という方を説得し、
若い警官は先に避難開始をした方を追って役場へ向かいました。
しかし、津波がもうすぐ来る!と地元の方が軽トラでやってきて周囲の人々を一緒に乗せて役場へ。
無事に全員が避難できましたが、その直後に駅と電車は津波に飲み込まれ、役場まで数百メートルまで迫ってきたとのこと。
テレビでも何度も放映された、シーン、4両編成の電車が駅でぐちゃぐちゃになっていた映像。
あの駅がここ、新地駅です。本当に全員無事に避難ができてよかった・・・
(5/23現在Googleマップで衛星画像を見るとまだ電車が横たわっていますが、撮影時点では
すでに電車は撤去されています)
撮影:2011.5.2 福島県相馬郡新地町JR東日本・常磐線新地駅
コメント
この1枚の写真.
たった1枚ですが,当時の情景がいろいろ見えるような気がします.
重い1枚ですが,貴重な1枚.
跨線橋がこんなになるなんて誰が想像したか。
海岸線から1kmも離れていない場所なんですね。
避難誘導を行った警官お二人、仕事だとしても自分の命を危険に晒すような状況で
最後まで職務を全うし、全員を救ったというのは本当に頭が下がります。
「それが仕事だし当たり前」というヒトがいますが、誰もが出来ることではないです。
>final_impressionさん
はい、ここで一枚、この構図だけです。手前には流された線路も・・・
昼にはとても撮る気にはなれなかったでしょう。
また犠牲になった方がおられなかったので撮りました。
>Rufardさん
海岸線から近い場所で、周囲は本当に「なにもない」ほど破壊されていました。
道路も信号もぐちゃぐちゃで、本当に映画で見る壊滅した町のようでした。
おそらく地震で壊れた道路や建物、避難は大変だったことが思われます。
二人とも若い警官だったそうですが、5分遅れていたらアウト、だったそう。
的確な判断で迷いもなかったんだと思います。