今回、万葉線に乗ったら必ず行かなければならない場所がありました。
万葉線、その昔は高岡と富山市内を結んでいました。
しかし富山新港が建設され、鉄道が分断されました。
そのため、昭和42年12月から「富山県営渡船」が運航を開始。


こちら、万葉線の終点「越ノ潟駅」の渡船発着場。人、自転車、バイクが乗れます。
渡船営業開始時は「連絡船」としての機能があったんだけど、富山港東側から富山市内の鉄道はじきに廃止。
今は誰が乗っても運賃無料です。何回乗ってもタダ。怒られませんから、何度でも乗ろうw
※画像はクリックで横960ピクセルになります。
渡船は二隻、こちらは「こしのかた」(そのまんまやw)。

船内はこんな感じ。込んでいるときは立ち席になるらしい。

この渡船も近いうちに廃止になります。すでに湾内を結ぶ橋が出来つつあります。
日本海側でも最大級の大橋。利便性はこっちが上なので仕方がないでしょう。
(この橋、車が上、歩行者、自転車は下を通行する方式だそうです)

運航距離770m、乗船時間は5分ほどの短い旅。
渡船なので、そういうものですね。

着きました。さあ、降りて…でもぼくはまた乗って帰るしかないんですがw

渡船としてはとても立派。日本でも残り少ない渡船、乗るなら今のうちですよ!
暖かい季節は二階席も気持ちいいでしょーねー。


堀岡側発着場。帰りの船は1便ずらして、ちょっとだけ周囲を散歩。
でも、雨が結構激しかったです~

渡船はもう一隻、「海竜」があります。
因みに、この渡船24時間営業でした。日本でも稀なケースでしたが、今では夜間はお休み。
その代り、深夜帯はジャンボタクシーが陸を結んでいます。しかも無料!
日本各地に残る渡し船、いわゆる小さなボートは観光用みたいに残るだけだけど、
こういう生活密着型の渡し船には乗っておきたいなと思います。
特に、この富山県営渡船は鉄道連絡船として発祥しただけに立派な船ですし。
(一番残念だったのは、今年の6月まで宮城県の登米にも渡船があったんだよなあ。乗りたかった)
撮影:2010.12.24 富山県射水市
コメント
川や海を「渡る」という行為は人の気持ちが高揚させる何かがありますよね。
そしてその発着点にドラマチックなものを感じ、惹かれるのは何故なんでしょうか?
いつも不思議に思いながらシャッターを切っちゃいます。
渡船というものを体験したことがないです。
でも何だかいいなぁ。そこも利派な道なんですもんね。
橋ができて利便性が上がるのも仕方ないんですけど…これも時代なんですかね。
ariariさんの写真を見る度、旅に出たいな~と思います。
思うだけで、時間を作る努力もしない、一人で出掛ける勇気もない。
なんだか冴えない私です^^;
船に乗るコトに馴染みの無いワタシからすれば特別な感じだけど…
船内の様子を見ると…ほのぼのとした雰囲気で
ホント地域に密着しているんだなぁ~っていうのをしみじみ感じます!
時代の流れか…利便性か…経費等のためか…
昔ながらの光景がなくなるのは寂しいですね。
でもそれで住む方々のためになるならそれはそれで良いコトなんでしょうねぇ~。
>d@m@さん
そうなんですよ。ぼくも川や海、対岸を渡る感覚が好きです。
おそらく青函連絡船の中で生まれそうになったらしいのでw
まあ、それはともかく、一本の道をゆくのが「線」だとすると、
途中で区切られるのは「点」ですよね。
旅は「点」が多いほどドラマがあります。乗り換え地点、人生のポイントかも。
出会いも別れも、すべてこういう場所から起きるのかな。
>Rufardさん
渡船、北海道ではあと一か所ありますが観光用の小さなボートです。
石狩で夜空を一緒に撮ったあの場所付近、対岸に渡る渡船がありました。
(この渡船より一回り小さい程度で、なかなか立派でした)
橋は確かに便利ですが、けっこう迂回も必要みたいですね。
渡船は暮らしに根ざしていました。
>mamakoさん
旅、そうですね。気持にもお金にも余裕がないとダメかもしれませんw
ぼくは「旅行」と「旅」が違うと、20歳の時に有名な写真家から教わりました。
日常を脱するのが旅行、生活を持って出るのが旅だと。
あらゆるものを捨てて出る旅というのは成立しないのでしょうね。
>maya*さん
今はフェリーにでも乗らないと船旅気分になれませんね。
ぼくは一年に数回フェリーも利用します。船旅もいいもんです。
こういう渡船ですとわずか5分だけの乗船ですけど、旅気分になります。
船を維持する経費、そして夜間に無料のジャンボタクシーまで運行する富山県の負担は大変ですね。
それでも、渡船はとても便利で日常の足として使う年配者、特に自転車の人は橋より便利ですね。
いつまでこの風情が残るのか、まだ一年は大丈夫らしいんですけどね。