山田町へ踏み入れる勇気


山田町へ踏み入れる勇気

山田町へ踏み入れる勇気

山田町へ踏み入れる勇気

山田町へ踏み入れる勇気

山田町へ踏み入れる勇気
昨年の3.11、ぼくは山田町の記事をUPした。震災の前年、2010年の1月に訪れた時のこと。あの時はJRで初めて陸中山田駅に降り立った。岩手の沿岸地域の町はいくつか回っていたものの山田町は初めてで正直自分との相性は今一つだったかなと感じたのだ。理由はわからないけど、なんとなくそう感じた。町を撮っている方ならそういうことがあるよね、とお分かりになるかと思う。しかし嫌いな町だという意味ではないし、むしろ「もっとゆっくり来るべきだ」とさえ感じたのである。手ごたえはあった。むしろ撮りがいのある町並みで、正月ゆえの静けさがなんとなく寂しく感じただけのことだと思う。

震災以来訪れるのは初めてで、正直不安さえ感じたのだが、線路は新たに敷かれ、焼失した駅舎もずいぶんキレイに立派になって嬉しかった。駅前には以前と同じ地場スーパー「びはん」が出来ていて、それもとても大きく、かつ賑わっていたので安心したのだ。ちょうど腹も減っていたのでスーパーでおにぎりとドリンクヨーグルト(岩泉があった!)を頂く。レジで「令和」と書かれた筆文字の額を模したクリアファイルをもらった。そうか、今日は令和最初の一日だった。
でも、駅裏はまだまだ建設途中の宅地で、港に目をやると工事は終わっていない。8年も経つのに全然進んでいないような気がした。道の脇には仮設住宅がまだ多く、家も土地も失った方へのケアはまったくなってないじゃないか。東京オリンピックやっている場合かな。津波で町は一変し、営みすべてが消え去ったのに、まだまだ元には戻れないもどかしさを感じる。年配者は不安じゃないのかなと心配だが、町の方々がみな笑顔で駅に集う方もすこぶる元気なのだ。しかも「びはん」の手作りおにぎりの美味しさに泣きそうになった。ウソでしょ?130円で大き目、しかも筋子の旨さは北海道民のぼくでさえ驚愕だ。このレベルの味は北海道の某水産会社の高価なおにぎり(値段は三倍違う)と互角がそれ以上だ。なのであわててもう一個買いに行ったほどだ。山田には良心がいっぱい詰まっているのだ。おにぎり一個でわかる。


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