フィルムの終焉が見え隠れする


フィルムの終焉が見え隠れする

富士フイルムからついにモノクロフィルムと印画紙の販売中止がアナウンスされた。

すでにACROS100しか販売しておらず、ぼくもメインで使っていたPRESTO400はすでになくなっている。
これでモノクロ感材は海外製品に頼るしかなくなり、まるで昭和の戦前のような状況になるのだろうか。
文句あるなら継続的に大量に使ってろよ、そういう声がするだろう。元勤務していた会社だから事情はわかっている。
そう長くは継続できない、10年前からそうだったのだから。写真を始めたとき、富士フイルムのネオパンSSが最初。後に、ちゃんと自分のカメラを手にしたとき、ネオパンSSSで撮り始めた。コダックは高価なフィルムだったから。
話せば長くなるしどうしようもないので、旧い写真から相当前にスキャンしたデータより。
まあ、旧いといっても2008年、10年前なのでひと昔。ただしこれはACROSで撮った物ではない。この建物も今はない。色々なものが消えてゆく。人生とはそういうもの。

コメント

  1. 6x6 より:

    とうとう来てしまいました。モノクロフィルム(一時)撤退宣言をしているので、僕は何も言うことはできません。思えば、フィルムとアナログレコードって、100年以上前、もっと言えば19世紀の技術なんですよね。それがこの時代まで続き、つい最近までメインストリームだったことは驚きの事実かもしれないと思います。写真的にはデジタル時代になってその恩恵を享受しつつ、フィルムに事物を結像させることはやはり特別な感があります。せめてカラーネガフィルムをもっと使わなきゃ。
    追伸:めがね橋と木造の幼稚園。もう2度と見れない光景が、モノクロフィルムの粒子となって記録されている。素敵だと思います。僕は木造の幼稚園は見たことがありませんが、もし見たらやはりフィルムで撮りたかったです。

  2. ariari より:

    >
    6×6さん
    月に何本もモノクロフィルムを使う方を知っているだけに自分は何も文句を云う筋合いではないことを反省します。フィルム使うことが間違いなくエライということではないですが、鉄道路線みたいなもので使う人がいなければ維持できないのは当然のことです。
    ましてやフィルムは使用期限がある化学薬品を用いるのでレコードのように永遠なものとも言い難いです。現像してあるネガは普遍的な価値をもち永い保管に耐えますが、印画紙がなくなればどうしようもないですね。
    水沢で一番好きな空間でしたが、今もここを撮りに行こうと思っています。あの小さな川が町に馴染んでいますからね。

  3. atCommA より:

    なぜか、見た瞬間水沢ってわかりました。なぜだろう。

  4. ariari より:

    >
    atCommAさん
    そう、あれはもう10年も前の話、岩手合宿でここへお連れした時。ちょうどまさに更地にされて重機が土ぼこりを上げていた瞬間でしたね。ショックでした。。。
    また機会があれば鉛に泊まって合宿したいもんです。

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