


青森県南津軽郡大鰐町
長い間引っ張った大鰐、おしまいです。
半年以上前の絵ですが、最近は撮影した時を重視しなくなりました。
記録だけという観点ではない、あくまでも自分の「まち」への視線。
そういうことを一番見て頂きたいからです。
実はそのスタンスはずっと変わっていないのですが。
これは本来自分ではあまり嬉しい事ではありません。
フィルムカメラでマニュアルフォーカスのレンズならば被写体との距離感をダイレクトに感じます。
被写体までの距離がレンズのリングに表示されますからね。
それがオートフォーカスになった事で、便利ではあるけれど焦点距離による被写体とのスタンス、
そういうものが希薄に感じる事が多くなりました。
物理的な距離感、心理的な距離感、いろいろありますがズームレンズが当たり前になって余計にそう思います。
背景が美しくボケればいいとか、手前をボカしたい、など思うのはいいのですが、見せたい被写体、
そこの距離感はどうなの?遠いの?近いの?
焦点距離はどのくらいが一番いまの思いを写せるだろうか、とかね。
やみくもにズームしようが、高いレンズを買おうが(w)撮り手の自由ではありますが…
出来上がる絵をかっこうよく見せたいとか気にしすぎていると被写体に対する思いは伝わりません。
被写体に対する撮り手の気持ちが全然伝わらない、感じないのは「褒められたい」という思いが強すぎるから。
自分で自分の写真を見て本当に「この被写体がいいなあ」って思う事。
それがないのなら見せても伝わらないと思います。
ぼくは、今も日々修行だと思い被写体を見ています。思うように撮れるなんてなかなかできません。
だからいっぱい撮るしかないのです。いっぱい撮って、いっぱい見て。
頑張ります。
コメント
「伝えること」 原点であり、永遠の課題ですね。伝えたいもの(こと)は人それぞれですけどね。
高いレンズは買えませんがw、肝に銘じて精進します。
ワタクシも、距離表示や「被写界深度表示」がちゃんと表記されない、あるいは表記されてもかなりズレがあることに関しては
退歩だと感じています。
大鰐・・・渋いですね。
↓の深川も渋いですね(笑)
うん、やっぱ大鰐ですね。このシリーズで心が決まりました。
今回は行きませんでしたが、当初の予定では来年はまなすで行くのは内定してますので、
弘前・大鰐巡ってきます。身軽に動けるよう、カメラ1台、レンズ1本かなぁ。
とかいって、GH3(その頃には手元にあるはずっ!)にいつもの3本かもしれませんがw
距離感は…レンズ指標を見て確かめることはないですね。これはフィルムでもそうです。
自分の目で見ての物理的な距離感や、どこまで近づいていいのかの精神的な距離感だけ
便りにして撮ってます。ですから、その日のコンディションや町の空気感に左右されやすい
わけですが…それはそれで自分の個性ということで。
hirosさん
何を伝えるかは撮り手の自由だし、読み手がどう解釈するのも自由。
でも、伝えたい事は必ず一つあるはず。そこね。
レンズいっぱい買ったくせに何を仰るw
nakky85さん
昔、フィルムをやっておられた方が「あれっ」って思うのがそこです。
最近はプレビューも省かれつつありますし。
デジタルが悪いのではなく、カメラメーカーもそういうことを、
全然考えなくなったことにも原因があります。
田舎は比較的、考える余裕があるので、いいんですがw
都会の撮影が苦手なぼくはnakky85さんの絵に刺激受けますよ。
Rufardさん
おお、今頃は帰りのはまなすで青森を出たばかり…あれ?ww
次に行く時は綿密なスケジュールで攻めどころを…ぜひ。
レンズはね、ぼくは町を歩くとき基本一本なのは、面倒なだけ。
一つの町、あるいは一度の旅、では視線を揃えたいというのも理由。
以前大鰐を撮ったのはモノクロフィルムで28mmでした。
今回は50mm相当で一本。
広角で寄ると被写体と、背景がぐっと離れて写る。
標準だと背景まで入らない。
撮り方、見方が変わるのはご承知の通り。なのでどちらか一本で
歩き通す方が自分はブレなくていいな、というだけなのです。
町が変われば、またレンズ変えても面白いしね。気分的なものもあるよね。
がしっと掴むか、引いて愛でるか。距離感は自分だけの感じ方ですもの。