ここにいるよ…


ここにいるよ...

昨年廃止になった鉄道。末期は電車ではなく、ディーゼルカーになった。
それでも長年使われていた電車は、ずっとここにいる。

『私はここにいます』

ここにいるよ...

ひっそりと、待つ。

でも、もう誰もそこに座ることはないのに。

木の香り
日向の香り
床のきしみ
がたん、ことん

ここにいるよ...

静かに時は過ぎた。

あの頃に帰りたいね。
でも、静かな時間も悪くない。

ここにいるよ...

運転席から見える景色は未来だった?
それとも…

ここにいるよ...

鉄道を支えるということは
そこに住む人や、日々の暮らしを支えるということ。

そして旅人の想いを支えてくれた。

ここにいるよ...

鉄道会社から第三セクターへ。地元の支えもあった。
みんな頑張った。
最期まで走った彼も頑張った。

このホースで磨かれたのはいつの日だったか。

ここにいるよ...

もう、ここで待つ人はいない。

でも、ここに座ればきっと…
いつの日か、また逢える。

ここにいるよ。

(横位置写真はすべてクリックで横960ピクセルになります)
撮影:2/18 宮城県

Nikon FM3A

コメント

  1. この日、我々が来るのを知っていたかのように最高の舞台が用意されてましたね
    寒かったけど、青空と低い位置の太陽…まさに「この一瞬を撮ってよ♪」と言われているようでした
    ※業務連絡
    次の休みに撮りに行ってきます

  2. hiros より:

    う~ん、スクロールするほどに沁みまくりです。

  3. あやや より:

    いいですね・・・冬の夕日がの中でしみじみと。
    車両もホームも駅舎も、ariariさんに撮ってもらえてほんとうに嬉しかっただろうな。

  4. mamako より:

    使われていない駅なのですね。
    ほんと、心にしみます。

  5. ariari より:

    >まきまき♪さん
    こんばんは。最高でしたが、哀しかったです。
    一度も乗ることはありませんでしたが…
    この鉄道の今後を真剣に考えていた二人の方を思うと余計に。
    心からご冥福を祈りたいと思います。
    >hirosさん
    こんばんは。ありがとうございます。
    写真でしか伝えられないものがあると思いました。
    >あややさん
    こんばんは。夕暮れに間に合って本当によかったです。
    しみじみ、列車や、駅舎、色々なものに触れて想いを感じました。
    >mamakoさん
    こんばんは。今はもう昔。ここを利用したすべての方が忘れない、そんな駅です。
    いつまでもこうしていられるといいのですが。

  6. 土間 より:

    はじめまして
    何度も繰り返し見てしまいました。
    特にベンチの写真が好きです。
    自己の存在を主張することなく
    ただただ、無言で待ち続ける様子が、
    心にきました。
    それでは。またきます。

  7. kei-ko より:

    私の思い出の駅舎(母の実家のある駅)は数年前に壊されてしまいました。
    この列車もホームも駅舎もずーっとこのままでありますように。

  8. ariari より:

    >土間さん
    こんばんは、はじめまして。
    ベンチの画像、ありがとうございます。時の流れが止まってしまいそうな空間でした。
    このような場所では、撮るより、だまってそこに佇む時間が多くなります。
    >kei-koさん
    こんばんは。心の中に想い出の駅はずっとありますよね。
    私はここの駅は初めて訪れたのに、色々な方の想いが感じられました。
    何とも言えない空気が漂っていましたよ。

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