駅から始まる物語


駅から始まる物語

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札沼線の駅舎はちょくちょく(当たり前に)訪れているのだけど、いい時間帯の夕暮に合わせてここ「札比内駅」で待つことに。他に撮りたいシーンもあったので、ちょうどいいかと。びっくりしたのはあるはずの駅隣りにあった駐在所が消えていた。
どうやら新築されるようで工事していたのだが、駅もなくなるし、いまさら警察さんは新調とは羨ましい。
月形町にある札比内駅は昭和10年に建てられた駅舎がそのまま現役。が、無人駅になって駅員さんのいたスペースが壊された。
そのままでもいいんじゃないのと思うが、大人の事情だろう。無人化後はお向かいの薬局さんできっぷの販売があったようだ。
今でも秘境駅として人気の「豊ヶ岡駅」までの一区間、170円のきっぷを売っているというので今日は時間もあるので買ってみた。
駅から始まる物語

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「今から50年前に札幌から移住してここで薬局を開いたんだ。家内が薬剤師の免状を持っていたので」
と、店主からお話を伺った。ここはその昔炭鉱も近くにあったんで、それなりに賑わったとの事。
「店も何軒もあったんだけど、いまはうちだけになった。もう薬屋としての免許は返納してやめたんだ」
さすがに薬だけでは小さな町で大変だから雑貨も置いていた。いまもその名残はあり、売り物はそれなりに。
「無人駅になった頃はね、列車の時間が近くなると窓口に行ってきっぷを売っていたんだよ」なるほど、そうだったんだ。
今はもう列車の利用客もほとんどいないし、廃止は寂しいけど、仕方ないよねえ…と。

駅から始まる物語
80を超えてもまだまだ商売は続けるよ、とのこと。「町からお店が無くなると寂しいので頑張ってくださいね」とお声掛け。
50年…色々ご苦労もあっただろうな。薬局だから夜中でも急に怪我したとかお腹が痛いとか駆け込んでくる人も多かったろうね。
いい雰囲気の店内、撮らせて頂きありがとうございました。

コメント

  1. legacy_bg5a より:

    さびれっぷりがなんとも言えないですね。廃線になるんですね。
    ご主人が写ってる最後の一枚の日ハムのポスター。
    「お楽しみはこれからだ!」
    が、なんだがほんとにそうあって欲しいと思いつつも、少しシュールに感じてしまいました。

  2. ariari より:

    >
    legacy_bg5aさん
    集落も人がどんどん減ってゆくので仕方ないのでしょうね。寂しいです。
    日ハムのポスター、終盤に球団が諦めない姿勢を示しましたが、お楽しみの前に終わりました(笑)。
    札沼線のお楽しみはまだまだ続きそうなのに、諦めちゃった自治体…ううむ。

  3. 6x6 より:

    ストリートビューでこの駅を起点に沿線沿いを見てみました。それなりに集落があり、決して原野とか田舎ではないのですね。
    それが鉄道を起点に発展してきたものであれば、どう変わっていくのでしょうか。
    すでに哀感といいますか、じーんとくるものがあります。この時間帯の写真で嬉しいです。
    といっても、冬になれば、ま他全然違う顔を見せるのでしょうね。興味津々です。

  4. ariari より:

    >
    6×6さん
    農家が圧倒的に多いのですが、高齢の方が多くなれば農業の跡取りがいなくなってしまうんじゃないかと心配にもなります。日本の食糧庫、北海道なんて言われますがあと20年もしたらどうなるのでしょうか。
    集落にも人の姿もなくなりいつか北海道は原野に帰るのかもしれません。札沼線もあと一年程度なので冬の姿をしっかり撮りたいなと思います。

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