
どこにでもあるような日常の景色。
特別な町であることは自分だけのこと。
だからここに住む人々にはあたりまえの景色。




今年4月1日、正式に「小坂精錬小坂線」が廃止になりました。
運転そのものは昨年3月に終了し、休止中でした。
通称「小坂鉄道」と呼ばれていた鉱山鉄道は旅客扱いを行っていた時期もありました。
今でも小坂町の工場は稼働していますが、事業を大幅に転換したため鉄道が不要に。
『もう、ここは列車が来ないんだよ』
撮影していた私の背後から声がしました。
「はい、残念ですね…また観光用に走らせる予定もあったんですよね」
『そうだね、なんだか寂しいね』
おじさん、笑顔で私と会話。写真をお願いすると恥ずかしそうに固辞されましたが…
「私、旅で出会った方は必ず撮ることになっているんですよ(笑)」
『ええ、そういうことかい(笑)仕方ないなあ』

ありがとう、またいつか、ここで。
撮影:6/14 秋田県大館市
Nikon F3P + Ai NIKKOR 24/2s + Ai NIKKOR 55/1.2 + ILFORD XP2
コメント
魅惑の色彩紫陽花編から重厚なモノクロ街撮り編へと、
鑑賞態勢もシフトさせついて行っております。
前回記事で30年前の横手行き列車の写真に惹かれましたが、
小坂鉄道跡の写真も30年の歳月を経た後、
いったいどのような魅力を醸し出すのかが楽しみです。
>閑居さん
こんにちは。いつも丁寧にご覧頂きありがとうございます。
小坂鉄道は実際に走っているシーンをまともに写せたことがなく
大館にしょっちゅう行っていたのに残念でなりません。
一日二往復程度の運転でしたので、タイミングが合わなかったこと
今でも悔やんでいます。
駅とか、構内の写真はポジで撮影しているので、いつかまた眺めて
往時を偲んでみたいです。
4枚目のまるで中国語のような一切ひらがなのない看板もいつまで
ここに設置するのか…いつかは撤去してしまうのでしょう。